EUがやってきた!(ルクセンブルク大使講演)
1週間ほど前から正門付近に飾られている色とりどりの国旗。
「何だろう?万国旗、というには国が偏ってるかも…」と不思議に思う気持ち、正解です。
飾られていた国旗はEU加盟国のもの。
本日のEUプログラムに向けて、来校なさるルクセンブルク大使を歓迎する旗なのでした。
宮澤校長から「ルクセンブルク大使、キルシュ閣下」と紹介され、壇上に現れたのは
長身で笑顔の素敵な女性です。
講演後、生徒が記した感想の中に「大使閣下、というから男性だとばかり思っていたら
女性が現れて、まず驚きました」とあったように、講演は嬉しいサプライズでスタート!
EU全体の公用語は、たったの!24言語です。という大使の言葉。
広く世界をとらえること、「多様性」を理解することとは、こういうことか…と実感します。
EUがいちばん大切にしたいことは経済ではなく、戦争のない世界であること。
戦争から得るものよりも、戦争によって失うもののほうがずっと多いから、みんなで
力を合わせ、平和な世の中を目指そうとしていること。
日本が戦争の悲惨さや愚かさを学んだところから遠く離れた場所でも、ヨーロッパの
人たちが同じ気持ちを抱き、互いを受け入れようとしていること。
大使から語られることのインパクトは想像以上に大きなものではなかったでしょうか。
質疑応答でも、実際にEU圏で働くことや、イギリスのEU脱退に関する反応など、鋭い
質問で挙手が相次ぎ、まったく時間が足りなかったほどです。。
今まで知らなかったEUに関する情報がどんどん注入される中で、もうひとつ、意外な
ところに感動ポイントがありました。
キルシュ大使のコメントを通訳してくださる中島さんの素晴らしいスキルです。
よどみなく話す大使の言葉を手際よくメモし、迅速に訳してくださるプロセス、そして、
英語も日本語も端的で明瞭、実に伝わりやすい表現でムダがまったくありません。
「カッコ良い!」「素敵!」「すごい!」
話を聴いている会場内から自然に感嘆の声がもれてきます。
中島さんが2人のお子さんを持つフリーランスの通訳だ、と自己紹介してくださったことで
将来のビジョンに新しい道が加わった妻中生もたくさんいたことでしょう。
じかに学びと触れる経験は、思いもよらぬ知のプレゼントをもたらしてくれます。
今日のプレゼントが、妻中生の未来を照らす一筋の光になりますように…。