妻中便り

ブレザーまで、もうすぐ。(中学卒業式)

校舎も同じ、友だちも同じ顔ぶれ、部活も中高一緒に活動するし…違うことと言ったら制服くらい?

中高一貫校で中学を卒業する、というのは、ひとつの節目には違いありませんが、もし制服が

変わらないとしたら、お子さま本人にとって「節目」の感覚がボンヤリとするかもしれません。

「卒業生入場」のアナウンスでメインアリーナに入ってくる中学3年生は、15日に卒業した高校

3年生と比べて、格段にリラックスした表情をしています。

 

それでも、担任の先生から名前を呼ばれたり、合唱コンクールで歌ったばかりの「旅立ちの日に」を

歌うときには、式典らしい厳粛なムードであふれ、春のあたたかい日差しに包まれた式典は終了。

…とまとめたいところですが、実は、今日、式典の間にちょっとしたハプニングが…。

キリリと袴姿で装った学年主任の先生が、壇上で突然、激しく咳き込まれたのです。

時節柄、花粉症だろうか?と思えたこの咳は、3年間生徒たちの成長を寄り添って見届けてきた

主任の先生だからこそ、という気持ちの表れでした。

式典終了後、会場に残った保護者の皆さまへの挨拶で、咳の真相が明らかになったのです。

3年前、入学したときには、か弱いくらいの頼りないくてあどけない、ほんの子どもだったのに…

不意にこみ上げてきた思いでこぼれそうになった涙を、こらえた故の咳、だったのでした。

 

成長途中の子どもたちには実感することも難しいかもしれませんが、寄り添っているご家族や

教員たちは、頼もしい成長ぶりを確かに感じているのです。もうすぐ、ブレザー姿に衣替えする

卒業生。おとなびた姿に、また感慨が襲ってくるかもしれませんね。

 

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