文科省 グローバル化に対応した外国語教育推進事業 – フランス語教育の取り組み
文科省グローバル化に対応した外国語教育推進事業 – フランス語教育研究校としての取り組み
本校は平成30年度より、継続的に文部科学省の「グローバル化に対応した外国語教育推進事業」でのフランス語教育の研究を行っています。大東文化大学、名古屋外国語大学、早稲田大学、南山大学、アシェット・ジャポンなどの先生方と協力して、日本の中等教育における英語以外の外国語教育の普及、推進に貢献する取り組みです。今年度からは、特に「教員養成機関等との連携による専門人材育成・確保事業」として文科省から位置付けられ、英語以外の外国語教育を担える人材開発にも資する研究となっています。
この文科省の指定事業の一環として、11月下旬に本校の高校2年生のフランス語IIの授業を研究授業として、早稲田大学とアセットジャポンからの先生方を迎えて行いました。
この授業では、本校がフランス語のテキストとして使っている朝日出版社のParis-Bordeaux、そして、Paris-Bourgogneの内容に合わせて、フランス文化のポイントである「記念日、行事」についてリサーチと発表を行いました。生徒が3~4人ずつのグループを作り、そのグループでそれぞれのトピックとなるフランスの行事を詳しく調べ、それをフランス語を使って発表する取り組みを行いました。
フランス文化を象徴するイベント、ガレットデロワ(ガレット)、シャンドルー(クレープ)、クリスマス(ケーキ)、パック(子羊のロースト)、バレンタイン(チョコ)、マルディグラ(ベニエ)などについて調べた各グループがカラフルなパワーポイントで発表し、その内容について、他のグループからの質問と応答が授業の中で進んでいきます。生徒が主体となる探究型の授業です。
この授業は本校のフランス人のネィティブの先生も担当しています。最後に、本校のフランス人の先生、日本人の先生から、それぞれのフランスの行事イベントの歴史的な背景、由来などについてアドバイス、サポートがありました。
本校のフランス語教育はでは、文化を自分たちでリサーチをすることを通してフランス語を学習していきます。文化と言語は切り離せない関係にあります。外国語の習得はその言葉を機械的に覚えていくことではありません。本校は文化と言語を相補的に学ぶことが重要なプロセスであり、それは生涯にわたって他者への理解を学び続ける気持ちを育てていきます。EUの United in Diversity, 「複言語教育を通した多様な文化を尊重するマインドの育成」が本校の教育ヴァリューと重なっています。