ICU 高大接続 Science Café at ICU 数学 にチャレンジ!
ICUの高大接続事業 Science Café at ICU へのチャレンジレポート
ICUが高大接続事業として行ってくださっているプログラムの1つ、ICUリベラルアーツプログラム「Science Café at ICU」に本校の生徒がチャレンジ。このプログラムは、ICUの特徴でもある文理の枠組みを超えたリベラルアーツ教育を通して、どのような理系の研究分野があるのか、理系分野を学ぶとはどういうことなのか、高校生が広く自然科学に触れるプログラムです。
今回は、数学メジャーのICU准教授の松村朝雄先生による「シューベルトの数え上げの幾何学 ~ 現代数学の源流にみるリベラルアーツ」に本校から2名の生徒がチャレンジしました。中1、高1の2人ですが、まさに文系・理系の枠組みを超えて、リベラル・アーツの本質をしっかりつかんでくれました。その振り返りレポートを紹介します。
中学1年 S.H. さん
今回、私は、Science Café at ICU [数学] に参加させていただきました。この講義では、参加者同士でディスカッションをしたあと、先生が解説をしてくださりました。シューベルトという数学者が見つけた法則を理解するために、幾何の法則や数式について教わりました。
正直、私は数学は好きですが、この講義を受ける前は、幾何のことをあまり知りませんでした。でも、図形問題も、その法則も、全て数式で表せることを知り、興奮しました。決まりを表した数式を活用して、式を考える。いくつかある数式を選んで、どんどんまとめていくことで、長かった数式がいつの間にか答えにたどり着く。今まで、こんな複雑なプロセスのある数学は解いたことがなかったと思います。だから、答えを知った時、私はとても感動しました。
私には、研究者になりたいという夢があります。でも、興味のあることが多すぎて、研究したい内容が見つかるのだろうか、という不安がありました。だから、先生が学者という夢から数学者になったとお話ししていたとき、私はハッとしました。分野を選ぶのは、あとからで良いのか,ずっと迷っていた気持ちがなくなったように感じます。
最後に今回は、私にとって初めての校外プログラムとなりました。緊張していましたが、参加してみて、自分が変わったと思いました。これからも、自分の持っている知識の幅を広げ、考えを深めたいので、頑張ります。
高校1年 M. A. さん
今回のScience Café at ICU [数学]。19世紀後半に活躍し、数え幾何学を進展させたドイツの数学者ヘルマン・シューベルトの独自のアイデアである「数の保存の法則」「型式的な計算の仕組み」についての講義でした。数学をリベラル・アーツ的に考え、参加者同士で意見の共有もしました。
このプログラムを通して、シューベルトは特殊化して答えを見つけ出した、形式的な計算は記号を用いて表現したということを学びました。講義の内容は大学で学ぶような内容だと先生はおっしゃっていましたが、4次元空間内で2次元について考える、仮定に基づいて考える、記号を用いて計算するということなど既に知っている内容も多く講義中に出てきたので理解しやすかったです。先生は「数学は答えのない問題を考えている時が一番楽しい」とおっしゃっていました。私は、数学は答えが出るから楽しい学問だと思っていました。しかし、このプログラムを受講して、数学は新しいものを生み出す学問というイメージに変わりました。また、数学は自分なりの目標を持って向き合うことが大事ということも学びました。
このプログラムを通してリベラル・アーツに興味を持ちました。自分なりに答えを出す、自分独自で学ぶということは他の学問にも活かすことができると思います。これからは常にリベラルアーツ的思考を大切にしていきたいです。