妻中便り

上智大学 国際教養学部 FLA と協働 – 日本の難民問題を考える授業

大妻中野は、「協働 – 多様であることが本質と認識し、多様な文化や個性を認め合うだけでなく違いを活力として協働していく中で自己実現できる力」と「貢献 – 身近な課題から地球規模の課題にまで思いを馳せ、より良い社会の創造に貢献できる力」の育成を目指し、ユネスコスクールとして、教育活動に取り組んでいます。

6月20日はユネスコが定める世界難民の日 –  World Refugee Day 。 この日を前にして、今年も上智大学国際教養学部FLA (上智大学四谷キャンパス)で、日本の難民問題を研究されているDr. David Slater 教授による大妻中野生のための特別授業が行われました。 上智・国際教養学部の授業そのままのall English でのプログラムとなり、本校の中学3年生から高校3年生、そして、本校を卒業して、上智大学国際教養学部で学ぶ学生が後輩の生徒をサポートしながら、一緒に日本の多様性と共生する上での大きな課題について学びました。

また、Dr. Slater 教授の授業あとは、上智大学の難民支援グループ Sophia Refugees Support Group (SRSG) の学生の皆さんによるセッション。参加した生徒たちは、難民問題について、実際に難民支援に直接、関わる活動をしている大学生との対話を通して、深く、広くこの問題について考えることができました。さらには、上智大学とはどのような大学かについても、理解を深め、進路についての視野が広がったようです。

参加した生徒の振り返りをいくつか紹介します。

今回、上智大学国際教養学部のスレイター教授の体験授業を受講し、私は世界の難民問題の深刻さを再認識しました。難民は、戦争や人種、宗教などの理由で母国を逃れざるを得ず、他国に逃れても人権が保障されない状況にあることを学びました。ロシアとウクライナの戦闘により難民支援の需要が高まる中、日本は金銭的な支援には積極的であるのに難民受け入れ率は約0.2%と先進国の中でも非常に低いことに衝撃を受けました。 その一方で、上智大学の学生が行っているSRSGの活動がとても印象的でした。この団体は、日本にいる難民と日本社会の架け橋となり、オープンで多様な社会を目指して活動しており、文化交流イベントや日本語クラス、生活支援などを行っていることを知りました。この活動を知ることで、私も難民問題に対する理解を深め、自らができる支援について考える良い機会となりました。 この体験を通じて、私は日本にいるだけではあまり触れることのない世界の難民の実態を学び、視野が広げることができました。今後、日本や世界の難民支援にどのように貢献できるかを考え、積極的に支援活動に参加していきたいです。 - 高校3年

「難民」の今の現状を目の当たりにして、今回の講義を通して1度立ち止まってこの課題を深く理解し自分の中で今まであった「難民」への固定概念のようなものを打ち破り、この講義を受けて世界への見方、考え方が変わりました。 講義では具体的な数値やデータを扱いぼんやりしていた課題が一気に危機感を与えました。 スレイター教授の授業の仕方が凄く自分にとって刺激的でとても楽しかったです。 SRSGで難民の方々に向けてのサポートや地球に貢献できる様々な活動が行われていて大学でしかできない特別なことが出来て自分もその一員になれたらなと憧れを持ちました。 – 高校1年

貴重な体験をさせていただきありがとうございました。とても勉強になりました。大学内の敷地の広さ、雰囲気などが私が通う大妻中野中学校とは全く違い、大学とはどのようなものなのか、普段どのような生活をしているのか新鮮な気持ちで知ることが出来ました。上智大学では、様々な学生が授業を受けていると知り、グローバル化が進んでおり、英語や他の言語が私たち中学生よりも身近にあると思いました。やはり、大学と高校や中学校では様々なことが違うということをもう一度学ぶことが出来ました。

また、私は大学の体験授業というものを初めて受けたのですが、授業の形式も中学校の授業と少し違い内容も英語の意味が分からないものが多く、英語の勉強量が足りないと痛感しました。 グローバル化していく大学についていけるよう、英語に一層力を入れたいです。また、難民問題など考えさせられるものも多く、難民問題について調べてみようと興味を持ちました。今回の体験授業では社会問題の他にも、上智大学の魅力や特徴、大妻中野の卒業生による受験するときのポイントなどをよく知ることが出来、大学受験のときは参考にしたいと思いました。あらためて、このような貴重な体験をさせていただきありがとうございました。- 中学3年

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