妻中便り

中学3年生 平和学習旅行3

中学3年生長崎平和学習旅行、5月10日(金)

 

長崎平和学習旅行も今日で3日目。この日は戦争や原爆の話からは一旦離れて、島原市の方へと向かいました。そこでの今日の学習のテーマは「自然と災害」、具体的には雲仙普賢岳の噴火による被災について学びました。

 

この日はクラスによって行程が異なり、1~3組は〈大野木場小学校跡地→雲仙普賢岳災害記念館→みずなし本陣ふかえ(昼食)→三菱造船所〉、4~7組はその午前と午後を逆にした流れで動きました。

 

前半クラスが最初に訪れた大野木場小学校では、朝から降り続く雨のために屋外を見て回ることができませんでしたが、その分屋内の展望室などで山の斜面やパネルを見ながら、あるいはバス車内から小学校の校舎を見ながら、ガイドの方に説明をしていただきました。

 

この旅行で様々な方々からお話を伺うにつけ思うことは、皆さん本当に説明がお上手で、とりわけ映像的な描写の仕方に長けた話術を持っていらっしゃるということです。もちろんその多くの方々はお仕事としてお話をされているわけなので、こんな風に言うこと自体失礼かもしれませんが、ただ戦争の話にせよ災害の話にせよ、いずれも「語り継ぐ」ことが大きな意味を持っています。そして語り継がれるためには、その話が受け手にとっても(あたかも体験したことであるかのように)生々しく伝わる必要があります。そういった点からして、この旅行で色々な話を生々しい形でシャワーのように浴びた生徒たちは、今度は自分達が「語る側」になり、自分達がそうしてもらったような生き生きとした言葉でそれを語り継ぐ責任を負ったとも言えます。それはとても重い責任ですが、それを果たすためにも、この旅行の後にこそ生徒達には様々な知識や経験を身につけて欲しいと思います。

 

雲仙普賢岳災害記念館では様々な工夫を凝らしたアトラクションや展示から災害について学び、その後の昼食では郷土料理の具雑煮(鍋料理とお雑煮を一緒にしたような具沢山のお雑煮)や寒晒し(薄めの蜜に浸した白玉のデザート)を楽しみました。いずれも生徒達はとても気に入った様子で、とても美味しそうに頬張っていました。

 

三菱造船所では、普段なかなか知ることのできない造船の過程について知り、また造船所内のスケールの大きな作業工程を目の当たりにして、生徒達は圧倒された様子でした。

 

この日は3日目ということもあって生徒たちの疲れもピークで、バスでの移動中はぐっすり眠ってしまっていることも多かったようですが、それを踏まえた上でバスガイドさん達はゲームや歌などの工夫をしてくださって、そのおかげで生徒たちは長い移動も苦にせず過ごせたようでした。バスガイドさんたちもまた、素晴らしい語り手あり、人をひきつける力を持っています。一期一会の深い意味を知って生きることが、大人になるということ。旅行を通して気付いてほしいと思います。皆さん。ありがとうございました!

 

5月11日(土)。明日は早くも最終日、福岡空港へ戻りながら太宰府天満宮などに立ち寄ります。学問の神様が旅の最後に私たちを待っています。

 

旧大野木場小学校見学

 

 

 

 

 

 

 

 

雲仙普賢岳災害記念館

 

 

 

 

 

 

 

 

三菱造船所資料館

 

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