妻中便り

2013年度第2回_帰国生保護者懇談会開催

12月14日(土)の午後、今年度第2回帰国生保護者懇談会を開催しました。

 

本校では毎年、海外帰国生の保護者懇談会を開催しています。今年度は7月に小木曽道子先生(海外子女教育振興財団・英語保持教室・アドバイザー・海外渡航前配偶者講座講師)と鈴木麻子様(前本校父母後援会会長)との懇談会を行いました。お二方とも帰国生の母親としての経験を背景にさまざまな角度から、中高生に保護者としてどう接したらよいのか、実践的なアドバイスを交換し合う懇談会となりました。参加された保護者からは、「参加して気持ちが楽になった」と好評を得ております。

 

今回の懇談会は、本校の帰国生OGを3名と本校英語教育・帰国生教育アドバイザーの服部 孝彦先生(大妻女子大学・同大学院教授、早稲田大学講師、言語学博士)を迎えて開催しました。卒業生からは、自分の本校での学習・生活体験を振り返り、特に帰国生としての特性をどのように大学受験に活かしていったかを率直に語ってもらい、そのお話を服部教授の帰国生教育の専門的な知見に基づいた視点からまとめていただくセッションになりました。

 

参加した本校卒業生(帰国生OG)は、早稲田大学・法学部2年の太田 美紗子さん、上智大学・外国語学部英語学科2年の清水 麻里さん(現在本校チューター)、そして慶應義塾大学・総合政策学部2年の鈴木 郁実さんの3名。服部先生との英語のセッションややり取りもスムーズです。

 

この3名は、アメリカ、イギリスの現地校でそれぞれ過ごしたのち、本校に入学。本校で学びながら、自分の進路を自分で切り開いていきました。大学受験では特に塾や予備校に頼ることなく、自分が行きたい大学へ行くためには、「自分にはどのような能力が備わっており、どのような力が足りないのか」を自分でしっかりと理解し、本校の先生をうまくサポーターとしながら、勉強した経験や気持ちについて話してくれました。

 

服部先生からは、帰国生の英語力を、場面に準拠した会話中心の英語力から、抽象的な内容を理解し、表現するアカデミックな英語力へと進歩させていくことが、英語力を活かした大学進学や将来のキャリア形成にとって重要であることをわかりやすく説明いただきました。本校の帰国生卒業生の3名は、まさにこの服部先生のお話を裏付けるように、それぞれが小学生時代に海外で身に着けた英語力を、本校に入学後の学習と努力によって、アカデミックなものにして自分の進路を切り開くための能力に進化させたと言えるでしょう。

 

会に参加した本校外国語科教諭、Willie Vickersからも、服部先生と共鳴するコメント。本校でクリエィティブ・ライティングを進めている教員の一人です。 「経済学やソーシャル・スタディなどのエッセイをたくさん読み、抽象的な語彙をインテイクすることは、帰国生の英語力を伸ばす上で非常に大切かつ有効。単なる会話を流暢にすることだけに気を取られないでください。」

 

本校が海外帰国生教育に本格的に取り組んで13年。こうした帰国生卒業生がさまざまな大学、キャリアで活躍を始めています。後に続く本校帰国生のロールモデルであり、大きな刺激になってくれています。

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