妻中便り

3月11日。東日本大震災から4年経った今

校長 宮澤 雅子
 
「失われた多くの尊い生命から 私達が繋いでいく使命とは」
 
 4年前の今日、東日本を襲った大地震により、多くの尊い生命が失われました。犠牲となられた方々とご遺族の皆様に改めてお悔やみを申し上げます。
 4年経った今、様々な形での復興への歩みや支援は進められていても、まだ震災前と同じ暮らしを取り戻すには至らない生活を余儀なく強いられている被災者の方は多くいらっしゃいます。遠く離れたところで、ご冥福と哀悼の意を表すことはできても、被災地の方々の、死と隣り合わせた極限の現場から免れた私達には、深いところでの共有感が乏しいことは否めせん。しかし傷つき苦しんでいる地を希望ある未来に転換していけるのは、間違いなくこれからの若い皆さんの手に在ります。今、生かされていることは何かの役目があるのだということ。電力を湯水のように使い物質的に快適な生活を当然のように享受していたことが、環境破壊の恐れを招いてしまったのかもしれないということ。人間が都合の良いように自然を支配は出来ないということ。自然の恵みに対し感謝と畏敬の意を忘れてはいけないということ。これらのことを私達1人1人が自分のこととして捉え、地球市民として責任と社会貢献への志をもって、世界がひとつのコミュニティ―として共生できるよう力を尽くしていくことが使命だということを、失われた尊い生命の犠牲から学びました。その思いを未来へ繋いでいけるよう、決して忘れてはならないと、もう一度皆で心に確かめながら、全校生徒で黙祷を捧げました。
 
 
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