妻中便り

Chaing Mai field work ⑫

本日最後のプログラムは、国境の町メーサイにて長く活動を続けている日本人女性を

訪問し、お話をお聞きすることです。

その方は日本で看護師として長年活躍され、パキスタン、アフガニスタンでの医療支援

活動後、ゴールデントライアングルで日本語学校の開設にたずさわるなど、地域の総合

支援活動を行っていらっしゃいます。

前向きに地域や人々と向き合い、支援やボランティアを枠にはめて考えないスタンス、

自分の専門にとらわれることなく「自分たちの出来る範囲でできることをする」という言葉、

さまざまなことが強く印象に残りました。

今日のお話から、生徒たちの心に何か響いていくものがあると嬉しいです。

 

加えて、非常に興味深く感じたのが、この方の行うボランティア活動が職場や自治体に

支えられているということです。

海外ボランティアや支援活動では、現地滞在が長期にわたることも少なくありません。

仕事かボランティアか、と悩んだ経験がおありの方もいらっしゃることでしょう。

この方のように、お勤めの病院内にキチンと地域支援活動を支えるセクションが

整備されていれば、事情が大きく異なってきます。

いわば転勤のような形で、病院の勤務を退くことなくボランティア活動を展開できる

仕組みが確立されています。

こうしたシステムには、病院責任者のボランティアや支援に対する強い信念を感じました。

学校も、これからは「何ができるのか」「どうすればより良くなるか」頭を柔軟にして、

新しいかたちの地域貢献に力を注げるといいな、と感じています。

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