妻中便り

私たちを動かした、一冊(プランジャパン読書感想文コンクール)

「Because I am a girl.」

昨年の秋も妻中の廊下で、教室で見られたこのフレーズ。

女の子だから、という理由で不等な生き方を強いられている現実について、

妻中生がありありと知ることになったのは、プランジャパン読書感想文コンクールとの

出会いからでした。

課題図書となった本を手にして、一人ひとりが多くのことを感じ、何とかそれを

言葉で表現しようと感想文をしたたる活動、今年が2年目になります。

 

1年目より2年目。

夏休み明けに集まった原稿用紙の束は、昨年とくらべてもグッと、「思い」という

秤には出てこない重量を増しているように感じました。

本を読んでいる夏期講習期間にも、内容について尋ねられたり、「こんなことを

書いてみたいけれど、まとまらなくて…」と相談を受けたり…。

グローバル化の取り組みが進む中で、たくさんの「種」がにょきにょきと元気な

芽を伸ばしている、そんな実感があります。

 

『個性を差別する』をタイトルに、アフリカで現実に起きている差別、そして、この

日本でも確実に存在する差別を語った高校1年生のI・Fさん。

嬉しいことに、高校の部にて、優秀賞をいただくことが出来ました!

 

11月20日(日)に渋谷区青山の国連大学で開催された表彰式では、コンクールの

審査員長である作家、角田光代さんに直接ご対面!

すっかり緊張してしまって、お昼ご飯もろくに喉を通らなかったとか…。

中学校の部・高校の部で入賞を果たした全国のみなさんと交流することもでき、

とても実りある一日を過ごすことが出来ました。

 

今回賞をいただいた作品はもちろん、夏休み明けに生徒たちが提出してくれた

山のような原稿用紙の束には、妻中生たちが「女の子」という言葉と向き合った

ずっしりと深い気持ちが書き込まれています。

ひとりの気持ちでは、ひとりの力では動かせない重い重い石でも、たくさんの人が

同じ思いを抱けば、一緒に力を合わせれば、動かせないはずはありません。

何かを動かすために、私たちは学び、表現していくのだと信じています。

東京新聞にも掲載されました!

プラン表彰東京新聞

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