From Australia – Study at St. Andrew’s CC #8
The weather was always fine on the weekend, but today it is cloudy and sometimes rainy as are students' feelings on this day, Monday. This is the second and the last week here. Students are completely used to the life in Redlynch. In the morning they eagerly shared their experiences on the weekend with each other. After the chatting time, they joined the Japanese class of year 4 students in 1-3 periods. In the afternoon, they will join art class of year 10.
週末は多少の風は吹いていたものの素晴らしい晴天に恵まれ、
生徒たちはそれぞれ思い出深い時間を過ごせたようです。
朝、いつものようにsenior libraryの前に集合した時の表情がそれを物語っていました。
それぞれが体験したことをシェアするには時間がいくらあっても足りないようです。
今日は最初のperiod 1から3までずっと、4年生の日本語の授業に参加しました。
小中高一貫校であるSACCにおける4年生とはつまり小学4年生です。
まずは担当のAlison先生から説明がありました。
「今日はアクティビティを行います。皆さんには日本語の先生になってもらいます。
生徒は日本語の自己紹介を学んでいます。
白帯、黄帯、青帯、赤帯、黒帯と習熟度に合わせてレベルが上がる自己紹介文を生徒は読み上げます。
皆さんにはjudgeとtrainerに分かれてもらいます。
judgeは生徒の自己紹介を審査して、小さなミスでもあったら不合格にしてください。
不合格になった生徒は教室の外でtrainerと一緒に練習します」
こうした内容が日本語交じりの英語で説明されました。
やってみるまでは今ひとつ理解に不安がありそうだった生徒たちも、
実際に始まると次々にやってくる生徒たちを捌くのに必死で、不安なんてどこかへ行ってしまったようです。
まず、judgeたちの様子から。
Alison先生が"Don't pass them because they are cute!"と念押ししていたように、
たどたどしくも一生懸命日本語を朗読する小学生たちは傍目に見ていてもとても可愛らしく、
"Sorry, you should try again."と非情に告げるjudgeたちの表情も辛そうでしたが、
そんなjudgeたちの気持ちとは裏腹に、生徒たちは非常に前向きに、笑顔を絶やさず、
そして決して挫けることなくtrial and errorを繰り返します。
大切なのは失敗しないことではなくて失敗によって折れないことなんですよね。
小学生たちの様子から改めて気づかされます。
そして教室外のベンチで生徒たちを待ち構えるtrainerの様子。
次々とやってくる生徒たちに、日本語の読み方を英語を使って教えます。
言語を使用するにあたっては「コンテンツと目的意識」が必要です。
これは言語に限らずコミュニケーション全般に関して言えることかもしれませんが、
ただ単に「〜語を喋って」と言われてもなかなか言葉が出てこないように、
「その言語で何を伝えるか」「何のためにその言語を使うか(なぜそれが必要か)」がはっきりしていないと、
言語の使用は非常に難しいものになります。
言語はあくまでもコミュニケーションのための媒介(media)であり、また自己目的化した芸のようなものではないからです。
ただ逆にそこがしっかりしていると、言葉を使うことなんて大した障害にはなりません。
それこそが留学やホームステイなど、「現地の生活の中に入ってみる」ことの利点でもありますが、
今回のこのアクティビティでは「日本語(の読み方)という馴染みのあるコンテンツ」に関して、
「小学生たちに教える」というはっきりした目的を本校生徒たちは与えられていました。
指示のためには当然英語を使わなければいけませんでしたが、
そこにおいて英語で伝えることに苦労する生徒は一切いませんでした。
皆当然のように、実にスムーズに英語を使って小学生と意思疎通し、日本語を教えていました。
そのことに当の生徒たちは気づいていたでしょうか。
You are really, really like professional Japanese teachers!
このアクティビティは我々にとても大きな示唆を与えてくれているように思えます。
午後はArtの授業がありますが、そのことはまた後ほど。