妻中便り

高2歴史文化研究旅行2018 – vol. 5

いよいよ四泊五日の歴史文化研究旅行も最終日を迎えました。

今朝は、荷物の送り出しもあったため、朝早くから起床し、バタバタしながら二日間お世話になったホテル平安の森京都を後にしました。

 

ホテルを後にしたバスは、1~3組と4~6組の二手に分かれて、大きく二つの場所を訪れました。

 

一つ目の目的地は、三十三間堂。

三十三間堂といえば、やはり地上16m、奥行き22m、南北120mの長大なお堂にある国宝である千手観音坐像と重要文化財である千体千手観音立像。大きなお堂の中に観音像の中には、必ず会いたい人に似た像があるとも言われています。

お堂の中は緊張感がありながらも、生徒達は観音像の顔を一体ずつしっかりと見ていました。

また、お堂の周りは庭のような空間が広がり、昨日に引き続き天気に恵まれた本日は、心地良い空気の中、散歩することができました。

 

 

 

二つ目の目的地は、二条城。

二条城は徳川家の栄枯盛衰のみならず日本の歴史の移り変わりを見守ってきたお城と言われています。

 

 

その中でも今回は、二の丸御殿の中を見学にしました。

 

 

江戸時代の武家風書院造りの代表的なもので、33もの部屋があります。

それぞれの部屋には目的や意味を持っており、その内容によって変えてある障壁画ですが、色合いも美しく、思わず足を止めて見入ってしまうほどでした。また、歩くたびに聞こえる鳥の鳴き声のような音が聞こえました。これは、鶯張りと言って、目かすがいと釘のこすれによって聞こえるようもので、実際に体験して聞くことができました。

本丸御殿に入る事は出来ませんでしたが、本丸庭園を見ながら進み、天守閣跡から見る本丸御殿と本丸庭園そして京都の街の景色は圧巻でした。

 

 

 

そして、最後の食事は、大徳寺の境内の中にある泉仙で精進鉄鉢料理を頂きました。

 

 

鉄鉢とは、僧が食物を受けるために用いた鉄製のまるい鉢のことで、精進料理とは肉類魚介類を使用せずに、穀物、豆類、野菜などの食材だけを使用した料理です。文字だけだとどうしても味気ないイメージになってしまいがちな精進料理ですが、実際に口にしてみると、そのイメージを払拭するほど美味しかったです。

 

 

育ち盛りの生徒達からも、あっという間に多くの生徒が完食して、最後は綺麗に鉄鉢を重ねて満足そうにごちそうさまをすることができました。

 

お腹も満たされたところで、バスは新幹線に乗るために京都駅へ。

 

京都駅では、本校以外の修学旅行せいもたくさんいて、もちろん一般の方も大勢いらっしゃいます。

その中で、最後全員でこの五日間旅行中お世話になった添乗員の方々、たくさんの素敵な写真を撮って下さったカメラマンさんにお礼の言葉を伝えました。

 

 

 

そして、教員も添乗員さんももしかしたら一番ドキドキしたかもしれない、最後の関門である新幹線1分以内に全員が乗車すること。

少しの遅れも許されない中、生徒たちは無言でテキパキと乗車してくれたました。

おかげで、出発時刻が遅れることなく無事全員が乗車することができ、今東京へむかっているところです。

新幹線の中では、五日間の疲れがドッとでたせいか、多くの生徒はぐっすり寝ています。

しかし、周りに気を使いながらも、最後の最後まで友達と楽しい時間を過ごそうと旅の想い出を話したり、様々なゲームをしたりする生徒もいます。

 

この五日間は、途中少し体調の優れない人もいましたが、生徒達が一番楽しみにしていた奈良および京都の自主研修は全員が参加することができ、特に大きな怪我や事故も起こらずに終わりを迎えることができそうです。

 

昨年から始まった歴史文化研究。

研究を始めた当初は、ただ調べるだけで目的も明確になっておらず、何となく進めている様子も伺えました。

自主研修の工程を決めて行くうちにすこしずつ実感がわいてきて、新年度になって迎えたこの歴史文化研究旅行。

 

大妻中野の6年間の中でも一番と言っていいほどのビックイベント。

中には、人生ではじめてこんなに長い間、家から離れて共同生活を送った人もいると思います。

この旅行では、たくさんのことを学んでくれたことと思います。

まずは、この旅行の名称である日本の歴史について、実際に目で見て体験して感じることができました。

次に、自分たちの生活が普段多くの人の支えによって成り立っているという「おかげさま」の心を持つことの大切さ。

そして、自分たちで考えて、時間管理をし行動するということ。

これらの事は、これからの学校生活はもちろんのこと、卒業した後社会に出て行く1人の人間としても非常に大切なことです。

どうか、楽しい思い出とともに、これらのことも忘れずにいてほしいと教員一同、願っております。

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