やわらかな早春の光を浴びて 大妻中野高等学校卒業式
卒業生名簿に並ぶ文字を一つひとつ辿り、
座席に並ぶ一人ひとりの目を見て、噛みしめるようにその名を呼ぶ。
演台から見る彼女らの顔は、担任教諭の目にどのように映っているのだろう。
今日は大妻中野高等学校の卒業式。
高校に通ったのは3年間。
でも、ここで過ごした日々は6年分だ。
6年分の想いをのせて、今日厳かに出立の時を見送る。
この6年、本当に色々なことがあった。
良いことも、そうでないことも、
楽しいことも、忍耐を強いられることもあっただろう。
後ろを振り返れば、
仲間と支えあい、逆境を乗り越えた日々がある。
すべての経験を知恵と勇気に変えて、
この先の未来を開拓していく勇ましい姿。
決して大きくはない、けれど十分に頼もしい背中は、
私たちに大きな期待を抱かせる。
答えのない問題に苦しみながら向き合うこと。
18歳の今感じている希望や夢を忘れずに、堂々と生きていくこと。
卒業生の力強い〝ことば〟が、ここに残される私たちに勇気を与えてくれた。
日本や世界が大きく動く中、新しいステージへ踏み出した、私たちの自慢の卒業生。
今日の晴天が、彼女らの門出を祝福しているように見えた。