妻中便り

東京都主催 ワールドキャンパス in アイルランド へ本校生徒がチャレンジ!

東京都が主催し、10名の選ばれた10代の中高生が、アイルランドを訪問し、アイルランドにおける子どもの主体的な社会参加や先進的な子ども政策を10代の視点と感覚で学ぶプログラム 「ワールドキャンパス in アイルランド#つながる世界の10代」に本校の中学2年生のY,I.さんが選考に選ばれ、参加を果たし、アイルランドから帰国しました。そのレポートを共有します。

ワールドキャンパス in アイルランド # つながる世界の10代 - チャレンジレポート

この“ワールドキャンパス in アイルランド” プログラムの目的は、東京都が目指しているアイルランドで進んでいるチルドレンファーストの社会について視察し「こどもにやさしいまち」のあり方を学ぶために行き活動をすることです。

ワールドキャンパスinアイルランドに参加した理由は、実際に海外に行き、日本と違ったことについて肌で感じ交流することが面白そうだと思ったからです。 実際に参加して私は、海外の人たちと交流するということが楽しく、興味を持つことができました。最初は、英語も話せないのに大丈夫かとても心配していましたが、通訳の方のおかげで伝えたいことをしっかりと伝えることができました。自分が思ったこと、話したいことを伝えるためには英語の必要性を、身をもって感じることができました。また、初の海外ということでドキドキしたこともありましたが楽しかったです。学校では行うことができない貴重な体験をすることができたと思っています。

このプログラムでは全5回のワークショップがありました。自分たちが発表したい内容について、グループ分けをして英語で発表を行いました。私の班は、「子供の居場所について」と「日本の文化について」でした。

子供の居場所では、アイルランドと日本では子供の居場所という価値観の違いがありました。日本では、安心できる・友達がいる、楽しいなどの感情が生まれる場所という定義で発表をしました。現地の考えでは、想像力を働かせることができる場所と考えていると話していました。私達が発表した居場所の具体例としては、学校・フリースクール・公園について発表しました。日本の中で問題になっている不登校問題について現地では、ほとんどないため問題として見ていないということがわかりました。その理由としては、日本では料金が高く行くことが難しいフリースクールですがアイルランドでは安いため身近に活用できることもあり不登校問題が少ないのだと思いました。公園については、日本と比べると遊んでいる年齢の幅が広く小さな子供から高校生ぐらいの年齢の人も遊んでいるということにびっくりしました。海外では、ボールを使って公園で遊んでよいため高校生でも公園に行く理由がわかりました。

次は訪問した箇所についてです。

日本大使公邸にお邪魔させていただきました。 公邸はとても大きく美しい空間でした。丸山則夫大使からアイルランドについての概要説明をしていただきました。アイルランドの天気は一日に四季があるといわれるくらい急に雨が降ってきたり、太陽が強くなってきたりと様々でした。また懇談や質疑応答なども行いました。アイルランドの人たちの民族性についてもよく知ることができました。アイルランドの人々はとても暖かい人たちだそうです。

ダブリン市コーラナノーグ(若者評議会)では、日本側から学校についての発表と現地の子供たちからも学校の様子について教えてくれました。それぞれの国の「学校」というテーマでお互いの学校生活や学校の仕組みについてディスカッションしました。アイルランドには受験がなく自分の行きたい学校に自由に行けるという特徴があります。車いすに乗った方もいましたが何の壁もなく接していたことが印象的でした。

ダブリン市議会では、子供の意見をもとに作られた公園についてレスリー・ムーア部長さんから説明をしていただき、実際に私たちもその公園を視察しました。公園は小さな子供からお年寄りまで広い年齢層で使える公園として作られています。遊具なども工夫されており、リサイクルされた木材を利用したもので床はガラスやタイルなどの破片を敷き詰められて色とりどりで美しかったです。

フォロイゲ(日本でいう児童館)では、現地の子供たちから普段の活動内容について聞きました。自分達で案件を決め話し合い伝わるようにするという活動を行っているそうです。また自分たちの問題やフォロイゲの問題にも取り組んでいるそうです。ここでは、日本とアイルランドで起きている問題について考える活動を行いました。同年代の子たちと交流ができとても良い経験ができました。

ユースアドバイザリーパネルでは、現地の子供たちの活動内容の報告についての発表がありました。また、教育・医療・平等についてテーマ別でそれに合う絵や単語を書くという活動をしました。書きたいことがあっても英語で書くとなると何を書けばよいのか戸惑ってしまいましたがイラストを描くだけでグループの人たちに共感してもらえた時もありとてもうれしかったです。

PPLI(日本語を学習している人)では、「日本の文化」について発表をしました。日本語を学習している人であるためとても興味を持って聞いてくれました。私は伝統工芸品について紹介しました。どのようなものなのか、またどのような課題があるのかについて伝えることができました。日本クイズもみんなで行い現地の人からの反応もとても良かったです。自分たちも楽しむことができました。お土産交換を行い日本の伝統的なおもちゃであるだるま落としをプレゼントしました。手作りのマスコットやパンをくれる子もいれば、お菓子の詰め合わせをくれる子もいました。とても豪華で楽しかったです。

コーク市役所では、副市長にお会いすることができました。古い建造物でしたが歴史を感じることができとてもきれいな空間で美しかったです。また質疑応答の時間では、普段どのような仕事を行っているのか聞くことができました。

アイルランド国立大学コーク校では、「子供の居場所について」発表しました。子供の居場所にはどのような場所があるのか、なぜ居場所と感じることができるのかも伝えました。また、学校が楽しいかということについて質問をしました。日本と同じく授業が楽しいわけではなく友達と話したりすることが楽しいと言っていました。居場所についての価値観の違いや考え方の違いに気づくことができました。

トリニティーカレッジ・イングリッシュマーケットを観光しました。トリニティーカレッジは大きく歴史的にも古く世界でも有名な図書館で初めて見る風景に圧倒されました。たくさんの本と作者の石像が置かれていました。アイルランドの国の象徴であるハープも見ることができました。マーケットでは、日本にはない珍しい物がたくさん売っていました。とてもおしゃれで暖かい空間でした。

私は今回の企画参加をきっかけに日本でも子供が政治に参加できる機会があれば参加して意見を述べてみたいと思いました。また、海外の方たちとの交流の楽しさにも気づくことができ英語の必要性を改めて知り、勉強も頑張っていきたいと思いました。とても大きな経験をした貴重な時間を過ごしました。

 

 

 

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