中3環境平和学習旅行 in 沖縄
中学校3年生のメインイベントである平和・環境学習がスタートし、3日目を迎えました。
本校では中2で全体で行く宿泊行事がないため、みんな心待ちにしていた平和環境学習です。
平和・環境学習の特徴は、一度の旅行で平和と環境という2つのキーワードを関連づけて学ぶことです。
SDGs目標では、ターゲット14「海の豊かさを守ろう」、16「平和と公正をすべての人に」にあたります。
近年の地球環境問題は、農作物の不作や生活環境の悪化に大きく関係し、食料問題などは政治的な対立を生み、現在起きている争いにも無関係ではありません。
「平和」と「環境」は現代で生きる私たちの非常に切実なテーマです。
このテーマに大妻中野中学校3年生は、沖縄で深く考え、答えの出ない課題に真正面か向き合う毎日を送っています。
初日と2日目は平和学習。ひめゆり平和祈念資料館と平和祈念資料館館を訪れ、沖縄戦について肌で学びました。
戦争体験者のお話に耳を傾け、制限時間を超えて質問する生徒の姿に、現地で実際に体験した人から学ぶことの大きさを感じました。この体験を通し、生徒たちは「自分ごと」として戦争をとらえるきっかけをもらったと思います。
講話終了後、みんなで平和の鐘を合唱し、千羽鶴とともに奉納しました。大妻中野の代名詞でもある合唱は、合唱部でなくともみんなが心を込めて素晴らしい歌声を届けられる、誇れるものです。沖縄の人々の魂にも届いていると嬉しいです。
【平和の鐘おききください→こちら】
2日は、嘉手納基地、普天間基地を巡りました。間近で聞く戦闘機のエンジンの轟音、ファインダーに収まりきらない広大な基地から、沖縄と基地、日本とアメリカ軍の関係を否が応でも感じ取りました。
その後、元はアメリカ軍の基地があり現在はアメリカンビレッジという観光施設になっている場所で昼食をとり、基地問題の是非について深く考えるきっかけとなりました。
騒音や環境汚染、地域の分断といった負の部分、地域の雇用や環境資源といったプラスの部分の両面を実体験することで、生徒の頭の中は混乱したでしょう。でもこの混乱が深く考えるきっかけになります。答えを求めるのではなく、自問自答し自らの意見・主張を紡ぎ出す作業にこそこの旅行の意味があります。沖縄で体験したことと東京で平和に暮らす私たちの生活のつながりを感じ、「自分ごと」として沖縄の今を今日も見つめていける旅行にしていきたいです。
今日からは環境がメインのプログラムとなります。新たな発見やあえて頭の中が混乱するような刺激を沖縄の地で感じてくれると嬉しいです。