授業風景 中学2年生 理科
今回ご紹介するのは、中学2年生 理科の授業。
内容は『力のつりあい』
授業後、担当の冨安教諭と話す機会を得て、
なかなか素敵な話に出会った。
「最近授業をしていて印象に残ったシーンがあるんです。」
と語りはじめた冨安教諭。以下その内容。
冨安:「弾性力」の証明をする時、ペットボトルは床に落とすと跳ねますよね。
でも、「お手玉」って落としても跳ねないんですよ。
このことを示して「弾性力」を説明するんですが
多くの生徒は実際にこのシーンを見た時に
「おおっ!」「ほんとうだ!」と感動して終わるんです。
ところが、何人かの生徒は
「なぜそうなるんですか?」「なぜ、お手玉には弾性力がないんですか?」と
質問してきたんです。
お手玉に弾性力がない理由を説明するのはとても難しい作業で、
中学生の授業内容では、そこまで説明することになっていない。
でも、そこに疑問を持つことができるのは素晴らしいと思いませんか?
私:たしかに、すばらしい発想ですね。
冨安:昨年6月13日に、困難を乗り越えて地球に帰還した小惑星探査機「はやぶさ」って
覚えていますか。
私:もちろん、覚えていますよ。
冨安:実は、はやぶさが惑星に着陸する時の仕組みって、この「お手玉が跳ねない」という
理論が取り入れているそうなんです。
質問した生徒の閃(ひらめ)きと、はやぶさを扱う天才科学者達の閃きが、一瞬にせよ重
なり合ったような気がして・・・。少し感動したんですよ。
・・・大妻中野の生徒の無限の可能性をかいまみた気がします・・。